当院には5人の救急看護認定看護師が在職し,循環器専門病院における救急医療の質の担保を目的として「巡視」「教育」「検証」に焦点を当てた活動を実施している。
「巡視」⇒「非常呼集(Code Blue)のシステム化」や「救急カートの統一化と定期的な整備」といった環境調整を推進している
「教育」⇒毎月1回看護師を対象とした「Immediate Cardiac Life Support;ICLS」を開催し急変時におけるリーダ育成を行っている
「検証」⇒Code Blue発生時のスタッフの行動やシステム機能について問題が無かったかを「急変時検証会議」において議論し問題への迅速な対応を行っている
このような活動を通して患者の重症化の予防や,急病・外傷の治癒を促進させるという役割を担っている。
山田君代
2006年 救急看護認定看護師資格取得 <院内実践>
ICU・CCUを中心に重症患者の「循環」「呼吸」「栄養」ケアを行っている。
そのさい,以下の特定行為を実施している。 ・気管切開チューブの交換 |
・「重症患者の栄養管理について」
・「呼吸のフィジカルアセスメントと呼吸理学療法」
・「ケースレポート作成における支援方法」
救急処置法Ⅰ「バイタルサイン」 園田学園女子大学 |
2008-2017 計10回 |
重症救急患者管理技術「循環機能障害患者の管理」 大阪府看護協会救急看護認定看護師教育課程 |
2010-2017 計8回 |
「循環器領域における特定看護師の活動報告」 Complex Cardiovascular Therapeutics (CCT) 2012 シンポジスト |
神戸 |
看護基本技術Ⅱ「呼吸系・循環系のフィジカルアセスメント」 学校法人 大阪医療看護専門学校 |
2017 |
「特定行為研修の概要と研修終了後の展望」 第113回 近畿救急医学研究会 シンポジスト |
神戸 |
「循環器専門病院における特定行為研修受講看護師の役割と今後の展望」 第18回日本救急看護学会学術集会 パネルディスカッション |
千葉,2016 |
事例で学ぶリハビリテーション看護「急性心筋梗塞患者の看護」 ナーシング・グラフィカ 成人看護学⑤『リハビリテーション看護』,第3版,第1刷,219-228 |
2017 |
「PCPS・ECMO導入患者の看護」 プラクティカル 補助循環ガイド第1版,第1刷,117-123 |
2016 |
特定看護師(仮称)とRSTの協働による人工呼吸器離脱に向けたケアの成果 第17回日本救急看護学会 |
佐賀,2015 |
PCPS導入中の下側肺障害に対する腹臥位による呼吸介助の効果 第26回日本経皮的心肺補助(PCPS)研究会 |
神戸,2016 |
心臓血管外科術後の胆道系酵素(γGTP・ALP)の上昇に関する背景要因調査 第32回日本静脈経腸栄養学会 |
岡山,2017 |
特定行為研修修了看護師によるICU・CCU病棟看護実践チームの組識化および評価 第19回日本救急看護学会 |
石川,2017 |
特定行為研修修了看護師による気管切開チューブ交換と、その評価 -早期に患者の声を取り戻す!- 第20回日本救急看護学会 |
和歌山,2018 |
徳永里絵
2008年 救急看護認定看護師資格取得 <講演活動>
院内
・「侵襲と栄養管理」 |
「循環のフィジカルアセスメント」 日本救急看護学会主催 フィジカルアセスメントセミナー |
2010-2012 |
「アセスメントとケア:循環器」 大阪府救急看護認定看護師教育課程 |
2012-2013 |
「根拠に基づいたエンゼルケアとエンゼルメイクの実演」 第10回褥瘡学会近畿地方会学術集会 |
2013 |
「認定看護師としての活動と管理的視点」 大阪救急看護認定看護師会 ブラッシュアップセミナー |
2013 |
「救急領域における家族参加型エンゼルケア」 第108回 近畿救急医学研究会看護部会教育講演及び交流集会 指定発言者 |
2013 |
「救急現場におけるエンゼルケアの実践と家族ケア」 | 2012-2015 計9回 |
看護基本技術Ⅱ「呼吸系・循環系のフィジカルアセスメント」 学校法人 大阪医療看護専門学校 |
2017 |
「遺体管理の知識と技術 エンゼルケアからグリーフケアまで 事例から学ぶエンゼルケアの実際 3 救急領域におけるエンゼルケア」,中央法規出版,第1版,288-293 |
家族参加型エンゼルケアの実施率に関する研究 第39回日本看護研究学会 |
秋田,2013 |
救急看護認定看護師が外来看護師に行った急性心筋梗塞患者対応のための指導とその結果 第1回大阪府看護学会 |
大阪,2013 |
救急外来で超高齢患者と家族の看取りの意向を取り入れ調整した一例 第115回近畿救急医学研究会 |
奈良,2016 |
急変時の看護実践に焦点をあてた二次救命処置シミュレーションの評価 第19回日本救急看護学会 |
石川,2017 |
不和であった患者と家族に行った「看取りの場」に関する話し合いの調整 第20回日本救急看護学会 |
和歌山,2018 |
紙屋潤子
2014年 救急看護認定看護師資格取得 <院内活動>
・「低体温療法中の看護」についての講義 |
「看護基本技術Ⅱ 中枢神経系」の講義 大阪医療看護専門学校 |
2017 |
舌潰瘍を呈した患者に対する口腔ケアフローチャート作成・適用の試み 第12回日本救急看護学会 |
Bloomの教育目標分類を通じて捉えた今後のシミュレーション教育の課題 第16回日本救急看護学会 |
狭心症を疑う患者の問診における「増悪因子」「寛解因子」に焦点をあてた介入の結果 第18回日本救急看護学会 |
インタビュースキルトレーニングを行い看護師の思考過程を臨床判断モデルで評価した結果 第20回日本救急看護学会 |
谷地彩香
2018年 救急看護認定看護師資格取得 <院内活動>
救急領域の患者・家族の心理的ケアにおいてリーダーシップを発揮している |
難治性重症不整脈を呈する患者をめぐる家族の反応と、看護師・医師の発言内容との時系列相関分析 第19回日本救急看護学会 |
石川,2017 |
【実践】
年間200例程度実施される心臓血管外科の手術についてサーベイランスを行い、感染症の発生割合のモニタリングとその防止対策について実践している。
職業感染防止対策として、当院で勤務する職員に対し、流行性ワクチンやHBワクチンなどの投与システムを構築し運用している。
感染症の患者様およびその疑いのある患者様にたいし、感染症診療・抗菌薬が適正に使用されているか症例検討の機会を設けたり、院内を感染管理の観点を持ってくまなくラウンドするなど、現場において患者様に清潔な環境で適切な感染予防策を実践できるよう活動を行っている。
【教育】
院内における感染管理の講師を担当する。対象者は看護職のみならず看護助手や医事課職員、外部委託業者まで多岐に渡る。また医師を対象とした講演も企画し実施している。
【相談】
感染管理認定看護師を専従として配置し、日々実践現場のコンサルテーションに対応している。感染管理上の問題のみならず、感染症治療、抗菌薬関連、細菌検査、院内の工事、空調などのファシリティマネジメントなど多職種間の連携の役割を担っている。
宮﨑利恵
2016年 感染管理認定看護師資格取得 <講演活動>
院内
・新採用者研修
・医療関連感染防止対策 ・職業感染防止策など |
大阪府看護協会 感染管理ファシリテーター |
手指衛生のタイミングに関する教育とその効果 第28回日本環境感染学会・学術集会 |
横浜,2013 |
心臓カテーテル検査・治療患者を対象とした術後発熱に関する調査とその検討 第6回日本感染管理ネットワーク学会学術集会 |
函館,2017 |
循環器専門病院ICUにおける中心静脈カテーテル関連血流感染サーベイランスの実施とその検討 第7回日本感染管理ネットワーク学会学術集会 |
仙台,2018 |
髙谷美奈
2012年 感染管理認定看護師資格取得 <講演活動>
院内
・新採用者研修
・医療関連感染防止対策 ・手術部位術後感染防止対策など |
大阪府看護協会 感染管理ファシリテーター |
宮城大学 専門看護師教育課程 講師 |
ICUにおけるVAP発症と死亡の関連性とVAP発症の背景要因 第28回日本環境感染学会 |
2013.3 |
心臓血管外科におけるSSIサーベイランス結果とその検討 第28回日本環境感染学会 |
2013.3 |
心臓外科手術後患者におけるCorynebacterium striatumによるアウトブレイク事例 第31回日本環境感染学会 |
2016.2 |
心臓血管外科手術を受ける患者におけるクロルヘキシジングルコン酸塩を用いた手術直前シャワーによる手術部位感染への効果 第32回日本環境感染学会 |
2017.2 |
Corynebacterium striatumによる開心術後縦隔炎の経験(共著) 第60回関西胸部外科学会学術集会 |
2017.6 |
Effectineness of preoperative chlorhexidine bathing to reduce surgical site infections in intensive care unit patients who underwent cardiac surgery in Japan (IPS conference in Harrogate,England) | 2016 |
「ハイリスク心臓手術患者、スペシャリストならどうケアする?」 第28回日本冠疾患学会学術集会 |
2014.12 |
個々の摂食嚥下機能の評価を行い、機能維持・向上を目的としたリハビリテーションの計画・実施や食べやすい食形態や姿勢の調整、栄養サポートチームの一員として栄養状態の把握や管理を行っている。
また、摂食嚥下障害患者さんに対するケアの相談や研修の実施を行い、スタッフの知識・技術の向上のため活動している。
摂食嚥下障害看護認定看護師の活動実績について紹介する。