2018年 | 2017年 | 2016年 | 2015年 | 2014年 | |
全開心術 (off pump CABG・ 胸部大動脈瘤を含む) |
173例 | 170例 | 175例 | 180例 | 169例 |
腹部大動脈瘤手術・ 末梢血管手術・その他 |
52例 | 34例 | 14例 | 24例 | 65例 |
※off pump CABGとは人工心肺装置を使用せずに行う、冠状動脈バイパス手術の事です。
動脈グラフトの多用
バイパスグラフト材料として以前は大伏在静脈(足の内側の表面近くを走る静脈)が良く使われていましたが長期開存性に問題があり、長期開存が期待できる両側内胸動脈(胸の内側を走る動脈)、両側橈骨動脈(前腕にあり、よく脈取りに使われる動脈)、右胃大網動脈(胃を養っている動脈の一本)などを多用しています。これにより長期生存率の改善、狭心症再発率の減少が期待できます。以下にオフポンプで動脈グラフトを使用した症例の術後造影を示します。
2.心臓弁膜症と不整脈
弁膜症に対する手術法は、人工弁による弁置換術と弁修復術があります。新世代の人工弁は機能・耐久性とも格段に向上していますが、ワーファリン(血液を固まりにくくする薬)を服用しなくてはならずそれによる出血等の副作用もあります。一方、弁修復術は自己弁温存を図るものでありワーファリン服用の必要がありません。当院では弁修復術、特に僧帽弁に対する修復術を積極的に行っております。また僧帽弁疾患には心房細動が合併することが多いですが、それを洞調律に戻すメイズ手術も積極的に行っています。これらにより心房細動を伴う僧帽弁閉鎖不全症の患者様に対し、修復術+メイズ手術によって自己弁温存+洞調律となり術後の心機能、QOL両面で格段に向上することが期待されます。以下僧帽弁修復術+メイズ手術後の心電図を示します。
3.胸部・腹部大動脈瘤
大動脈瘤の治療は外科的手術が基本です。ただ高齢者、脳・肺・心臓・腎臓などの合併症を有したリスクの高い症例に対してはカテーテルで行えるステントグラフトが良い適応になると考えられ、当院では関連施設と協力して行っております。
役 職 | 副院長 | |
氏 名 | 仲村 輝也(なかむら てるや) | |
卒年度 | 1992年 | |
専門分野 | 成人心臓外科(弁膜症、冠動脈疾患、不整脈外科) 大動脈外科(胸部および腹部大動脈瘤) 低侵襲手術(MICS、血管内治療) 末梢血管外科 |
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学会・資格等 | 三学会合同 心臓血管外科修練指導医 日本外科学会 専門医・指導医 日本胸部外科学会 専門医・評議員 日本心臓血管外科学会 評議員 アメリカ胸部外科学会(STS) 国際会員 アジア心臓血管外科学会 正会員 ECFMG certificate |
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コメント | 僧帽弁形成術、心拍動下冠動脈バイパス術、胸部大動脈瘤手術を得意としています。ご高齢者、ハイリスク患者様を多数手がけています。最新のガイドラインに基づいた適切な治療を提供します。緊急手術も含めてあらゆる手術に対応し、地域の循環器医療をしっかり守ります。 |
役 職 | 心臓血管外科部長 | |
氏 名 | 関谷 直純(せきや なおすみ) | |
卒年度 | 1998年 | |
専門分野 | 心臓血管外科全般 冠動脈外科、弁膜症外科、大動脈外科、低侵襲心臓外科手術 |
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学会・資格等 | 日本外科学会 専門医・指導医 3学会構成 心臓血管外科専門医・修練指導者 日本循環器学会 循環器専門医 日本胸部外科学会 正会員 日本心臓血管外科学会 国際会員 関西胸部外科学会 評議員 腹部ステントグラフト指導医、胸部ステントグラフト実施医 下肢静脈瘤血管内焼灼術実施医 |
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コメント | 心臓血管外科手術は日進月歩であり、それぞれの患者様にとって最適な手術法が選択できるようになってきました。予定、緊急を問わず、最新の知見に基づいた方法で、正確かつ安全な手術を心がけております。どうぞよろしくお願いいたします。 |
役 職 | 医員 | |
氏 名 | 中江 昌郎(なかえ まさろう) | |
卒年度 | 2011年 | |
専門分野 | 成人心臓血管外科全般 冠動脈外科、弁膜症外科、大動脈外科 |
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学会・資格等 | 日本外科学会 専門医 3学会構成 心臓血管外科専門医 日本胸部外科学会 日本心臓血管外科学会 日本循環器学会 日本心臓病学会 日本移植学会 |
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コメント | 患者様が治療前よりも元気に日常生活に戻っていただけるよう、丁寧な手術を心がけております。 |
役 職 | 医員 | |
氏 名 | 佐藤 智(さとう さとる) | |
卒年度 | 2017年 | |
専門分野 | 成人心臓血管外科全般 | |
学会・資格等 | 日本心臓血管外科学会 日本胸部外科学会 日本血管外科学会 日本外科学会 腹部ステントグラフト実施医 下肢静脈瘤血管内焼灼術実施医 |
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コメント | 技術の進歩は素晴らしく、安全・低侵襲な手術が当たり前になりつつあります。しかし患者様にとっては命懸けの手術であることに変わりはありません。少しでも良い手術を受けて頂くために日々努力して参りますので、どうぞ宜しくお願いします。 病める方に寄り添えるような人間でありたいと考えています。何か分からないことがあれば、いつでも気軽にお訊ね下さい。相手が病気ですから辛いこともあるとは思いますが、一緒に乗り越えていきましょう。 |