メニュー
循環器内科
経皮的冠動脈形成術 (PCI 冠動脈カテーテル治療)
狭心症や急性心筋梗塞の原因となっている冠動脈の狭窄・閉塞部を、主にバルーンとステントを使用して拡張する治療です。当院では、カテーテル治療(PCI)を1984年から開始し、最近の10年間程は、年間700人の患者様へのPCIの治療を継続しています。現在、最新の薬剤溶出性ステントを使用することにより、慢性期(6か月以上)の再狭窄率は、5%程度と非常に良好な成績です。
当院のカテーテル治療の特徴は、緊急治療を要する急性冠症候群に対して24時間体制で行えることと、複雑病変の治療実績が多いことです。緊急治療を要する急性心筋梗塞を含めた急性冠症候群に対しては、早期治療が望ましく、365日24時間体制でのPCIのよる治療を行っております。また40年以上に及ぶ心臓の専門病院の実績があり、特に高度石灰化病変や慢性閉塞性病変等の冠動脈の複雑病変に対しての治療数は、日本でトップクラスです。高度石灰化病変に対しては、1997年からロータブレーター(人工ダイヤモンド粉のついたドリルによる高速回転式アテレクトミー)の認可施設であり、年間治療件数は60症例程です。難易度の高い慢性閉塞性病変に対しては、年間100症例程の治療を行っております。他院で難渋された症例に対しては、セカンドオピニオン目的の外来や、その治療にも対応いたします。
経皮的末梢血管形成術 (PPI 末梢血管カテーテル治療)
閉塞性動脈硬化症 (ASO) に対して、バルーンやステントなどを用いた狭窄・閉塞の治療を年間80人の患者様に治療を行っております。特に下肢動脈の病変の治療が多く、歩行時に下肢の痛みが出現する場合は、この疾患を疑います。腎動脈の拡張を行う腎血管性高血圧症に対する治療も行っております。
経皮的中隔心筋焼灼術 (PTSMA)
薬による治療が難しい閉塞性肥大型心筋症に対して、冠動脈のカテーテル治療と同様に下肢の動脈からカテーテルを挿入し治療を行います。左室の異常に厚くなっている心筋組織にエタノールを注入して退縮させる治療法です。この治療により、8割位の方は、狭くなっていた左心室の出口部分が広がり、心臓への負荷が軽減されて、労作時の息切れ等の症状が改善します。限局的ですが人為的に心筋梗塞を生じさせる治療であり、1週間程の入院を要します。また、1割程度で、治療に伴い完全房室ブロックが生じ、恒久ペースメーカーの植え込みが必要になります。有病率の少ない疾患ですが、当院では、合計で40例程の治療実績があり、他院からもご紹介いただき治療させていただいております。